【再調達価格と実際の建築費が異なる理由】
ま再調達価格と実際の建築費が異なる理由
一棟マンションの融資や保険を検討する際、「再調達価格」という言葉が使われます。
金融機関では「再調達価格」、保険会社では「再調達価額」と表記されることがありますが、建物の評価を行う際に使用されるものです。
金融機関等が建物の積算評価を行う際は、構造別の基準単価に延床面積を乗じる方法が用いられることがあります。
構造別の再調達価格は、概ね次の範囲が一つの目安となります。
記——————————–
木造 :約13万~15万円/㎡
鉄骨造:約18万~20万円/㎡
RC造 :約22万~25万円/㎡
ただし、上記は金融機関や保険会社に共通する基準ではなく、あくまで参考値です。この単価で実際に建築できるという意味でもありません。
評価を行う機関、建物用途、所在地、建築時期、構造、仕様及び評価方法等によって単価は異なります。
国税庁が公表する構造別工事費用
一方、国税庁が公表している「地域別・構造別の工事費用表」によると、令和7年分用の東京都における参考単価は次のとおりです。
記——————————–
木造 :約23.0万円/㎡
鉄骨造:約38.4万円/㎡
RC造 :約43.1万円/㎡
国税庁の単価は、災害による建物の損失額を計算する際に使用する工事費用の参考値です。金融機関の再調達価格や、施工会社が提示する実際の建築見積額を示すものではありません。
このように、同じ構造別の単価でも、算定する機関や使用目的によって金額は大きく異なります。
実際の建築費との差が生じる理由
金融機関等の評価では、一定の基準に基づいて建物価格を算定するため、実際の建物仕様や敷地ごとの工事条件が、評価額へ全て反映されるとは限りません。
これに対して実際の建築費には、建物本体だけでなく、建物の仕様や敷地条件に応じて、次のような設備・工事が含まれます。
・エントランスオートロック
・防犯カメラ
・宅配ボックス及びメールボックス
・各住戸のエアコン
・浴室乾燥機
・ごみ保管設備
・エントランス及び共用部の仕上げ
・給排水等の引込工事
・地盤改良及び外構工事
これらの設備や工事が再調達価格へどこまで反映されるかは、金融機関や保険会社の評価方法によって異なります。
そのため、再調達価格と実際の建築費を比較する際は、単価だけで判断せず、それぞれの金額に何が含まれているのかを確認することが重要です。
EMAが建築企画で確認していること
EMAでは、東京23区・駅徒歩10分圏内を中心に、RC造及びS造の新築一棟マンションを企画しています。
建築見積りについても、建物本体だけでなく、設備、地盤、外構、インフラ等、建物を完成させて賃貸運営を開始するために必要な項目に漏れがないかを確認しています。
その上で、土地や建物の条件に合わせて施工会社と調整し、建物の仕様を決定しています。
株式会社EMAコンサルティング
代表取締役 桒原英二




