2026年の不動産投資の融資と東京23区の土地市況
最終更新日:2026年8月21日
2026年の不動産投資融資と東京23区の土地市況について
不動産投資の融資環境と土地市況は、2020年に本記事を公開した当時から大きく変化しています。
現在は、金利、土地価格、建築費がいずれも事業収支へ影響するため、「融資を受けられるか」だけで物件取得を判断することはできません。
特に、土地から新築一棟マンションを計画する場合は、土地を契約する前に、建築可能規模、総事業費、想定賃料、融資条件及び完成後の返済収支を一体で確認する必要があります。
不動産投資の融資環境
不動産投資に対する金融機関の審査では、購入者又は事業者の年収、金融資産、既存借入、保有不動産、投資実績等に加え、対象物件の収益性と資産性が確認されます。
金融機関によって、対象地域、物件構造、融資期間、自己資金、完済時年齢及び審査方針は異なります。同じ物件でも、相談者の資産背景や金融機関との取引状況によって融資条件が変わることがあります。
そのため、物件を取得する際は、融資割合だけでなく、次の項目を確認することが重要です。
・必要となる自己資金
・借入金額
・金利及び金利上昇時の影響
・融資期間
・毎月及び年間の返済額
・土地取得から建物完成までの資金の流れ
・完成後の賃料収入と返済後収支
・既存借入を含めた資産全体の安全性
融資を多く受けられることが、必ずしも安全な投資を意味するものではありません。想定賃料を下回った場合、金利が上昇した場合、工期が延びた場合等も含めて、返済を継続できるかを確認する必要があります。
東京23区の土地市況
2026年地価公示では、東京23区の住宅地の平均変動率は前年比9.0%となり、前年の7.9%から上昇幅が拡大しました。
東京23区の土地価格は全体として上昇していますが、すべての土地が同じように値上がりしているわけではありません。駅からの距離、用途地域、接道状況、土地形状、建築可能規模、周辺賃料及び将来の売却需要によって、土地の事業性は大きく異なります。
また、土地価格だけが適正でも、希望する規模の建物が建たなければ、必要な賃料収入を確保できません。土地を検討する際は、価格だけでなく、建築後の事業全体から逆算して判断することが必要です。
土地契約前に確認すべき事項
土地から一棟マンションを建築する場合、土地の契約前に、少なくとも次の事項を確認する必要があります。
・用途地域、建蔽率及び容積率
・接道状況及び道路種別
・高さ制限、日影規制及び斜線制限
・条例、要綱及び行政協議
・建築可能な延床面積及び戸数
・RC造又はS造の適合性
・周辺の募集賃料及び成約状況
・土地代、建築費及び諸費用を含む総事業費
・想定賃料に基づく事業収支
・融資の可能性及び必要自己資金
・完成後の賃貸管理及び将来売却
土地契約後に建築可能規模や資金計画の問題が判明すると、計画の縮小、追加資金の発生又は事業そのものの見直しが必要になる場合があります。
建築費と工期の確認
土地価格だけでなく、建築資材価格、人件費、設備費及び施工会社の受注状況も、建築企画の収支と工期へ影響します。
また、施工会社の経営状況によっては、工事の継続や完成時期に影響が生じる可能性があります。EMAでは、こうした施工中のリスクに備える仕組みとして「施工店倒産時保証制度」を設けています。適用条件、保証範囲、対象事由及び免責事項等は案件ごとに確認が必要です。
建築費を検討する際は、建物本体工事だけでなく、地盤改良、解体、上下水道、電気、ガス、設計、申請、外構、保険、融資費用等を含めて確認する必要があります。
また、当初見積りに含まれている工事項目と、別途工事となる項目を明確にし、追加費用が発生する条件も確認することが重要です。
EMAでは、東京23区・駅徒歩10分圏内を中心に、RC造又はS造による新築一棟マンションの建築企画を行っています。
土地情報を受領した段階から、土地価格だけで判断するのではなく、建築可能規模、周辺賃料、建築費、諸費用、融資及び完成後の収支を確認し、事業として成立する可能性を検証します。
具体的な土地が決まっていない段階でも、資産状況、希望する投資規模、自己資金及び保有方針等を確認した上で、建築企画の検討条件を整理することが可能です。
ただし、融資条件、建築費、想定賃料、工期及び将来の売却価格を保証するものではありません。各項目には変動要因があるため、個別案件ごとに最新情報を確認した上で判断する必要があります。
今後も、融資環境、土地価格、建築費及び賃貸市場の変化を確認しながら、長期保有と将来の出口戦略を踏まえた建築企画をご提案して参ります。
株式会社EMAコンサルティング
代表取締役 桒原英二




